それで、子宮修復の日数、初回排卵、そして発情回帰への効果を見ました。これは直検でやりました。そうすると非常に面白い結果が出ました。陰部をマッサージしてやった乳牛では、子宮修復にはそれほど差がないのですが、初回排卵と発情回帰に効果が見られました。各区の頭数がそれぞれ、3頭、3頭、2頭、3頭ということで、統計的に有意ではなかったのですが、10%レベルでその傾向はありました。マッサージは6頭に施したのですが、そのうち2頭はマッサージした日から受け入れました。受容するというか、マッサージしても嫌がらないのが2頭でした。3頭は3回目から受け入れました。1日2回ですから、最初の日は嫌がったのですけれども、2日目の午後からは受け入れたと言うことです。最後の1頭は、15回目でやっと受け入れました。このマッサージ拒否牛の初回排卵も発情回帰も非常に遅いものでした。雌側の受容性も重要ですが、触覚刺激が発情回帰に有効だという感じを持ちました。これはもう10年以上も前の実験ですが、再度やってみたいと今思っているところです。
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